2017年04月23日

気ままに天体写真(17)

前回の投稿で、CP+のアウトレットブースでASTRO LPR フィルターをゲットしたことをお伝えしましたが、なかなかテスト撮影の機会に恵まれませんでした。それでも少しだけ撮影できましたので、他の写真と併せて投稿します。撮影地は、すべて埼玉県鴻巣市内の自宅ベランダです。

●2017年3月3日
この日は、決して透明度は良くなかったのですが、気流が安定していそうなので月の撮影を目的に望遠鏡をセットしました。

▼月(月齢4.8)
思惑どおり気流状態が良く、シャープな画像が得られました。しかし、この月齢の頃はすぐに西に傾いてしまうので、我が家のベランダから見えなくなってしまうため、拡大撮影をする時間はありませんでした。
20170303_FC-76D+CQ17+2xAT_NEX-5R.jpg
【望遠鏡】 タカハシ FC76D + CQ1.7× + 2倍アタッチメント
【カメラ】 ソニー NEX-5R ISO400 1/20秒
【画像処理】 RegiStax : 1枚画像をウェーブレット処理
       Photoshop : トーンカーブ調整、トリミング

▼LPRフィルターによる M42テスト撮影
月の後は木星を撮影する計画だったのですが、木星が撮影できる高度になるまで時間があったので、透明度は良くありませんがLPRフィルターのテスト撮影を行うことにしました。撮影対象は撮り慣れているM42オリオン大星雲です。
フィルター無しではISO800で30秒露出が限度の明るい空でしたが、LPRフィルターを付けると背景が明らかに暗くなりました。しかし、これはフィルターによる減光もあるので、感度をISO1600にして撮影したところ、30秒露出でほぼ同様のカブリとなりました。
M42_LPR_Test-1.jpg

ほぼ同様のカブリとなった、フィルター無しとフィルター付きの像をPhotoshopで同様に画像処理したのが下の写真です。星雲のディテイルを見ると、やはりフィルターの効果は出ているように思います。
M42_LPR_Test-2.jpg

ところで、上記のフィルター付きの画像をよく見ると、明るい星の傍にマキビシ状のゴーストが出ています。これは、フィルターを対物レンズの前に取り付けたことによる弊害と思われます。そこで、フィルターを鏡筒の中に取り付ける算段をしました。幸いなことに、私のFC-76Dは現在FC-76DCUとして発売されている製品と同様の、鏡筒を2つに分離できるタイプなので、この接続部にあるリングの内径に施されている遮光ネジに、72mmのフィルターを取り付けることができたのです。この方法でゴースト問題を解消して撮影したのが以下の写真です。

▼馬頭星雲と燃える木
透明度が良くない空でも、これだけ淡い部分が撮影できたのはフィルター効果のお陰でしょう。
HorseHead_FC-76D+RD+LPR_Psx2+Dfine2.jpg
【望遠鏡】 タカハシ FC76D + Reducer(合成焦点距離417mm)
【カメラ】 ソニー NEX-5(IR改造) ISO1600 30秒
【画像処理】 Photoshop : 2枚合成処理、トーンカーブ、カラーバランス、レベル調整

▼バラ星雲
簡単な画像処理で透明度が良い時に撮影して画像処理に苦労した写真に負けぬ仕上がりとなりました。
ROSE_FC-76D+RD+LPR_Psx4.jpg
【望遠鏡】 タカハシ FC76D + Reducer(合成焦点距離417mm)
【カメラ】 ソニー NEX-5(IR改造) ISO1600 30秒
【画像処理】 Photoshop : 4枚合成処理、トーンカーブ、カラーバランス、レベル調整

●2017年4月7日の月(月齢10.4)
この日は、5月6日の天文教室で参考写真として使うための月を撮影しました。
本当は前日の月齢が天文教室当日とほぼ同じだったのですが、天気が悪く撮影できませんでした。
20170407_Moon-01_FC-76D+CQ17+2xAt_NEX-5R.jpg
【望遠鏡】 タカハシ FC76D + CQ1.7× + 2倍アタッチメント
【カメラ】 ソニー NEX-5R ISO400 1/30秒
【画像処理】 RegiStax : 1枚画像をウェーブレット処理
       Photoshop : トーンカーブ調整、トリミング

●2017年4月13日の木星
この日も、5月6日の天文教室で参考写真として使うために木星を撮影しました。
5月6日は衛星ガニメデの影が木星面を通過するのですが、この写真を撮影した時は衛星エウロパが木星の前を通過するところでした。もう少し時間が経てば、エウロパの影が後を追うように通過するのですが、そこまで時間が取れませんでした。

Mewlon-180で撮影したこの写真では、エウロパが木星に近づいている様子を捉えることができました。また、大赤斑も見えていましたが、今年の大赤斑は去年より小さく淡いように思います。
20170413_Jupiter_μ-180+Or125+200mm_NEX-5R.jpg
【望遠鏡】 タカハシ Mewlon-180+Or12.5mm
【カメラ】 ソニー NEX-5R+200mm ISO3200 コリメート法にて動画撮影(40秒)
【画像処理】 RegiStax : 1000frame スタック&ウェーブレット処理
       Photoshop : トーンカーブ調整、トリミング

Mewlon-180で撮影後に鏡筒をFC-76Dに変えて撮影しました。ちょうどエウロパが木星面の前にかかるところを捉えることができました。FC-76Dでは像は小さくなりますが、コントラストが良く、Mewlon-180に負けない画像を得ることができました。
20170413_Jupiter_FC-76D+CQ17+Or125_NEX-5R.jpg
【望遠鏡】 タカハシ FC76D + CQ1.7× + Or12.5mm
【カメラ】 ソニー NEX-5R+200mm ISO3200 コリメート法にて動画撮影(40秒)
【画像処理】 RegiStax : 1000frame スタック&ウェーブレット処理
       Photoshop : トーンカーブ調整、トリミング

●2017年4月15日の木星
この日は、衛星イオとその影が木星面を通過しました。今回はFC-76Dから先に撮影して他の衛星も一緒に画面内に入れました。残念ながらイオ本体は木星面の明るさの中にまぎれて確認できませんでしたが、イオの影をはっきりと捉えることができました。
20170415_Jupiter_FC-76D+CQ17+Or125+200mm_NEX-5R.jpg
【望遠鏡】 タカハシ FC76D + CQ1.7× + Or12.5mm
【カメラ】 ソニー NEX-5R+200mm ISO3200 コリメート法にて動画撮影(40秒)
【画像処理】 RegiStax : 1000frame スタック&ウェーブレット処理
       Photoshop : トーンカーブ調整、トリミング

その後、鏡筒をMewlon-180に変えて撮影した画像です、イオの影がさらに移動しているのが分かります。
20170415_Jupiter_μ-180+Or125.jpg
【望遠鏡】 タカハシ Mewlon-180+Or12.5mm
【カメラ】 ソニー NEX-5R+200mm ISO3200 コリメート法にて動画撮影(40秒)
【画像処理】 RegiStax : 1000frame スタック&ウェーブレット処理
       Photoshop : トーンカーブ調整、トリミング

●2017年4月18日の星雲撮影
久々に透明度の良い星空となり月の出も遅くなってきたので、LPRフィルターを使って星雲の撮影に臨みました。
余談ではありますが、最近は、散光星雲や惑星状星雲などと区別するため、小宇宙を星雲と言ってはいけないそうで銀河と言わなければならないそうですが、ここでは慣れ親しんだ呼称を使わせていただきます。今回は、小さな星雲をできるだけ大きく写したいので、エクステンダーを付けて撮影しました。

▼M51(子持ち星雲)
M51_DSSx4.jpg

▼M65、M66、NGC3628(しし座の銀河団)
M65_M66_DSSx4.jpg

▼M104(ソンブレロ星雲)
M104_DSSx4.jpg

共通データ
【望遠鏡】 タカハシ FC76D + CQ1.7×(合成焦点距離954mm)
【カメラ】 ソニー NEX-5(IR改造) ISO1600 各120秒×4 直焦点撮影
【画像処理】 DSS : 4枚スタック処理、Photoshop : トーンカーブ、カラーバランス、レベル調整

やはり、LPRフィルターの効果は確実に感じます。いいものが買えて満足していますが、それでもやはり高いですね。だからと言って、本当の星空を求めて移住することもできないので、これからもごまかし技を使うことにします。
posted by マサちゃん at 22:52| 埼玉 ☔| Comment(0) | TrackBack(0) | 天文 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする